
印刷物を作成する際、用紙サイズの選定はとても重要です。用途に応じて最適なサイズを選ぶことで、読みやすさや携帯性、コスト面にも大きな影響を与えます。今回は、冊子印刷やノート、雑誌などでよく使われる「B5サイズ」について、寸法や特徴、活用シーンなどを詳しく解説します。
B5サイズの基本寸法
B5サイズは、182mm × 257mmの用紙サイズです。センチメートル換算では18.2cm × 25.7cm、インチでは約7.17inch × 10.12inchとなります。A4サイズ(210mm × 297mm)よりひと回り小さく、持ち運びやすさと情報量のバランスが取れたサイズです。

この寸法は、日本工業規格(JIS)で定められた「B判」の一種で、B0サイズを基準に長辺を半分にしていくことでB1、B2…とサイズが決まります。B5はその中間サイズにあたり、日常生活でも非常に馴染み深い存在です。
サイズ | 長辺 | 短辺 |
---|---|---|
B0 | 1456mm | 1030mm |
B1 | 1030mm | 728mm |
B2 | 728mm | 515mm |
B3 | 515mm | 364mm |
B4 | 364mm | 257mm |
B5 | 257mm | 182mm |
B6 | 182mm | 128mm |
B7 | 128mm | 91mm |
意外と知られていない「セミB5サイズ」とは?
上記で説明させて頂いたサイズは「B5」についてのサイズとなりましたが、市販されているB5サイズのノートやテキストは「セミB5サイズ」というものになっている事が多いのはご存じですか?
市販のノートや学習帳などでは、「B5サイズ」と表記されていても、実際には**セミB5(179mm × 252mm)**が使われていることが多くあります。これは原紙のカット効率や製造コストの観点から、昭和38年頃から採用されるようになったサイズです。
セミB5は、正規のB5サイズよりも縦横それぞれ数ミリ小さいだけですが、実際の使用感に大きな違いはありません。ノートや教科書などで「B5サイズ」と言われる場合は、セミB5を指していることが多い点に注意が必要です。

B5サイズの特徴とメリット
チラシやパンフレット、冊子などに多く使用されるA4サイズに対して、B5サイズが選ばれる理由は何でしょうか。それは用途に応じたメリットなどが大きく関係してきます。
◆持ち運びやすいサイズ感
B5サイズは、A4よりもコンパクトでありながら、十分な情報量を確保できるため、持ち運びに適しています。カバンにすっきり収まり、電車内やカフェなどでも広げやすいサイズです。
◆学校・教育現場での定番
学生用ノートや教科書の多くがB5サイズで統一されているため、教育現場では非常に馴染み深いサイズです。授業中のメモやレポート作成にも最適で、学習効率を高める要素のひとつと言えるでしょう。
◆冊子・パンフレットに最適
会社案内や商品カタログ、イベントパンフレットなど、情報をコンパクトにまとめたい印刷物にはB5サイズが適しています。読みやすさとデザインの自由度を両立できる点が魅力です。
B5サイズと他サイズとの比較と用途
B5はA4よりも約3cm短く、約4cm狭いため、視認性を保ちつつも省スペース化が可能です。また、B5サイズを2倍にするとB4、半分にするとB6となり、用途に応じたサイズ選びがしやすくなっています。
サイズ | 寸法(mm) | 特徴 |
---|---|---|
A4 | 210 × 297 | 一般的なオフィス文書やチラシに使用される |
B5 | 182 × 257 | ノートや冊子、雑誌などに多用される |
A5 | 148 × 210 | 手帳や小冊子、DMなどに適した小型サイズ |
B4 | 257 × 364 | B5の2倍サイズ。見開き冊子やポスターに使用 |
B5サイズの印刷物の用途について
雑誌・書籍 | 大手漫画週刊誌など、多くの週刊誌がB5サイズで発行されています。読者が手に取りやすく、ページ数が多くても読みやすいサイズ感が支持されています。 |
学習帳・ノート | 市販されている有名な学習帳など、子ども向けの学習帳にもB5サイズが採用されています。書き込みスペースが広く、図や表も描きやすいため、教育用途に最適です。 |
冊子印刷・カタログ | 企業のパンフレットや製品カタログ、社内報など、情報量が多くてもコンパクトにまとめたい印刷物にB5サイズは重宝されます。無線綴じや中綴じなど、製本方法との相性も良好です。 |
よくある質問(Q&A)
Q1. B5サイズは何センチですか?
A. B5サイズは「18.2cm × 25.7cm」です。ミリ単位では「182mm × 257mm」となります。A4よりひと回り小さく、持ち運びやすいサイズです。
Q2. B5サイズとA4サイズの違いは?
A. A4サイズ(210mm × 297mm)に比べて、B5サイズ(182mm × 257mm)は縦横ともに約3cmほど小さくなります。A4はビジネス文書やチラシに多く使われ、B5はノートや冊子、雑誌などに適しています。
Q3. セミB5サイズとは何ですか?
A. セミB5は、B5サイズより少し小さい「179mm × 252mm」の用紙です。市販のノートや学習帳では、セミB5が一般的に使われています。製造効率やコストの面から採用されているサイズです。
Q4. B5サイズの冊子を印刷するメリットは?
A. B5サイズの冊子は、以下のようなメリットがあります
コンパクトで持ち運びやすい |
情報量と読みやすさのバランスが良い |
教育・学習用途に適している |
封筒との相性が良く、郵送にも便利 |
Q5. B5サイズの冊子印刷におすすめの綴じ方は?
冊子印刷では「中綴じ」や「無線綴じ」が人気です。ページ数が少ない場合は中綴じ、ページ数が多い場合は無線綴じが適しています。B5サイズはどちらの綴じ方にも対応しやすいサイズです。また、仕上がりサイズがB5サイズであれば横型(短辺綴じ)の冊子を作成する事も可能です。
Q6. B5サイズはどんな用途に向いていますか?
B5サイズは以下のような用途に最適です:
学習帳やノート | 雑誌・週刊誌 |
商品カタログや会社案内 | 社内報や報告書 |
会報誌 | 小冊子やパンフレット |
Q7. B5サイズのPDFを作成するにはどうすればいいですか?
A. WordやPowerPointなどのソフトで、ページ設定を「B5(182mm × 257mm)」に変更することで、B5サイズのPDFを作成できます。印刷会社に入稿する際も、サイズ設定を正しく行うことが重要です。
用途に合わせたサイズを選びましょう
B5サイズは、教育現場からビジネス用途まで幅広く活用されている、非常に汎用性の高い用紙サイズです。A4よりもコンパクトでありながら、情報量をしっかり確保できる点が魅力で、冊子印刷やノート、雑誌などに最適です。
印刷物を企画・制作する際には、用途やターゲットに応じてサイズを選ぶことが重要です。B5サイズの特性を理解することで、より効果的な印刷物づくりが可能になります。
また、レスキュープリントではA4サイズでデータを作成してみたものの、冊子の仕上がりサイズはB5にしたい、という方も非常に多く見えます。その場合はA4サイズのPDFデータを送付頂ければ印刷時にB5サイズへ縮小して仕上げる事も出来ます。
是非一度スタッフにご相談ください。
レスキュープリントでは店舗での打ち合わせも可能です
レスキュープリントは岐阜県(岐阜市)と愛知県(名古屋市・一宮市)で合計3店舗を展開しています。東海地区のお客様に関しては店頭にて直接スタッフとご相談、打ち合わせが可能です。最寄りの店舗へお電話頂き、ご来店頂く日時をお伝えいただければスタッフが対応いたします。

もちろん発送による全国配送の対応も可能です。発送については基本的にヤマト運輸様での発送対応となります。
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Profile:
坂下大輔
コピンピア一筋21年。会社随一のアイデアと閃きで、社内外に向けたいくつもの企画を成功に導き社長賞を何度も受賞。知識よりも感覚で仕事をするのが好きで、簡単なデザインならデザイナーに依頼せずに自分で作成してしまうことも。社員旅行では宴会ではしゃぎ過ぎる一面も持ちながら、息子の影響でFC岐阜とお寺巡りにはまっている。日本酒が大好きなのに焼酎が飲めないという変わったお酒好き。