大学などで使用する語学のテキスト、学習塾、英会話教室などで使用するテキスト、講習会などで使用するレジュメやセミナーテキストは、受講する生徒さんにとって必須アイテムとなります。
市販されているテキストや教科書を使用する、というよりは受講される方のレベルに応じたテキスト、自分自身の経験や知識が詰まったオリジナルテキストやオリジナル問題集を作成する事は他の授業や塾、セミナーにはない強みを出すポイントにもなり、差別化にも繋がります。
そんなオリジナルテキストやオリジナル問題集を作成するにあたり、必要な部数を必要なタイミングで印刷できるのが「オンデマンド印刷」です。そんなオンデマンド印刷を得意とするレスキュープリントからオリジナルテキストを作成する上でポイントとなる部分をご紹介させて頂きます。
オンデマンド印刷でテキストを作成するメリット
テキストや問題集を何千部と印刷する場合においてはオフセット印刷での作成で単価を抑える事が出来ますが、販売用や書店に並べる目的以外では、なかなかそこまでの部数が必要となる場合が無いのではないでしょうか。
必要なタイミングで必要な部数だけ、将来的に少し増刷もありうる、という場合には印刷用の版を作成しないオンデマンドでの印刷がおススメです。
オンデマンド印刷 | オフセット印刷 |
---|---|
・小部数印刷が得意、大量印刷には不向き | ・大量ロット数の印刷物向き、少部数は割高 |
・必要なタイミングで必要部数だけ印刷可能 | ・在庫も含めて大量に印刷 |
・短納期での対応が可能 | ・インクを乾かす時間も含めて時間が必要 |
・印刷の版が不要 | ・印刷の版が必要 |
上記の特徴から、オンデマンド印刷でオリジナルのテキストや問題集を作成した場合には
・学年やレベルに合わせて、内容を変更しながら随時小ロットで印刷可能。
・受講者数や生徒さんの人数に合わせて、必要な部数のみを印刷可能。
・印刷の版が不要なので紙原稿のスキャンなど、柔軟な対応が可能。
というメリットが生まれます。
用途に応じた製本方法を選びましょう
テキストや問題集の製本方法に関しては、使用用途やページ数から選択する事になります。
最も一般的な製本方法としては「無線綴じ製本」「中綴じ製本」の2種となります。
■無線綴じで作成する場合のメリット・デメリット
・背文字を入れる事で保管・管理がしやすい |
・ページ数が多いものでも製本可能 |
・表紙を付けて教科書のような仕上がりに |
・製本が開き切らず、書き込み時に不便 |
・コストと納期がかかる |
無線綴じで作成する場合、書き込みなどをするテキストというよりは教科書や問題集等といった使われ方をします。綴じ側が開き切らないため、綴じ部分には余白を作成し、読めなくなってしまうという事を防ぐことが必要になってきます。
しかし、無線綴じ製本は耐久性が高く、長期で使用するテキストや問題集に適した製本方法とも言えます、。ページ数が多いものに関しても目次やページ番号を入れる事で読む側に対して説明がしやすく、背文字を入れた表紙を作成する事で、保管時に一目で内容を把握出来るように整理できます。
無線綴じでの作成でもしっかりと製本を開く事が出来る「PUR製本」という製本もあります。こちらは通常の無線綴じ製本よりもコストと納期がかかりますので、御希望の場合にはスタッフにご相談ください。
■中綴じで作成する場合のメリット・デメリット
・比較的安価・短納期で作成可能 |
・製本の開きが良く、書き込みしやすい |
・かさばらず、扱いやすい |
・ページ数が多いものには不向き |
表紙を含めて40ページ前後のページ数の場合には中綴じでの作成がおススメとなります。中央部分を針金で止めるタイプの製本になりますので、製本を開いた時にしっかりと開く事が出来るため、筆記がしやすく、回答の書き込みを必要とするテキストの製本に向いています。
ただし表紙も含めたページ数は必ず「4の倍数」となる必要があるため全体のページ数が奇数となる場合や4で割り切れない数字になる場合には中綴じ冊子を作成する事が出来ません。表紙の裏側に白紙ページを入れたり、最後にメモ欄を挿入したりといった解決方法もありますので、お困りの場合にはスタッフにご相談ください。
もちろん無線綴じ製本と同様にページ番号(ノンブル)を入れる事も可能です。原稿が完成した際にページ番号が入っていない状態でも印刷時にページ番号(ノンブル)を入れる事が出来ますので、こちらもお気軽にご相談ください。
中綴じ冊子と無線綴じ冊子の違いについてもう少し詳しく知りたいという方は下記のコラムを参照ください。
綴じ方向も大事です
オリジナルのテキストや問題集を作成するにあたり、全てが左綴じという訳ではありません。
一般的に「文章が横書きのものは左綴じ」「文章が縦書きのものは右綴じ」といった形で作成する事になります。理科や英語などのテキストを作成する場合には左綴じですが、国語などの縦書きの文章がメインとなる場合には右綴じとなります。製本の綴じ側は読み進める方向によって決まります。こちらについては印刷、製本を行う際に判断させて頂きますが、予めご指定頂けますとスムーズです。
また無線綴じ、中綴じ共に短辺を綴じる製本も対応しています。
用紙を選びましょう
本文の用紙について
テキストや問題集を作成する場合、本文の用紙については圧倒的に「上質紙」をおススメしています。
なぜ「上質紙」なのか
コート紙やマットコート紙に関しては紙自体にコーティングがされていますので写真やイラストの発色に関しては非常に綺麗なものになりますがボールペンのインクなどをはじいてしまい、乾きが遅いことから筆記という面では不向きとなる用紙になります。
一方「上質紙」は、さらっとした手触りと白色度の高い用紙となっており、多くの書籍やテキスト等の本文として広く流通しています。コピー用紙のようなイメージですが、上質紙の原料は化学パルプ100%となっておりますので、一般的にコピー用紙と呼ばれる普通紙よりも耐久性が高いのが特徴です。
また、コート紙やマットコート紙に比べて発色は劣りますが、上質紙だからといって写真やイラストを印刷できない訳ではありません。解説に必要なグラフやイラスト、写真なども綺麗に印刷する事は出来ますので安心してください。
表紙の用紙について
無線綴じでの作成の場合には本文用紙よりも厚みのある用紙で表紙を作成します。また、中綴じでの作成の場合も表紙となる部分のみ用紙を変更する事が可能となります。表紙は製本の顔となる部分ですので、用途やシーンによって表紙の用紙を選択しましょう。
内容や受講者に応じて色変更【色上質紙】
【イメージに合った色を選択可能な色上質紙】
色上質紙はモノクロ印刷での表紙として使用される頻度の高い用紙となります。テキストや問題集の表紙を色で分ける事で、一目で違いを見分ける事が可能です。さらっとした手触りとなり、筆記性にも優れていますのでテキストの表紙などで名前を記入する際にも便利な用紙となります。
カラーでの表紙印刷の場合は白い用紙で
上記でご紹介させて頂きました「色上質紙」を使用した表紙印刷は「モノクロ」での印刷をおススメしています。レザックや色上質紙は見た目の通り紙自体に色がついている用紙になりますのでカラー印刷をした場合、用紙の色とカラー印刷の色が混ざってしまい、正確な色の再現は不可能となります。カラー印刷での表紙作成の場合は以下の用紙がおススメとなります。
用紙の種類 | 用紙の厚み | 特徴 |
---|---|---|
上質紙 | 135k(0.18mm) | さらっとした質感で光沢無し(コーティング無し) |
コート紙 | 135k(0.13mm) | 光沢があり写真などの印刷向き(コーティングあり) |
マットコート紙 | 135k(0.18mm) | 光沢は抑えめでもカラー部分は映える紙(コーティングあり) |
アートポスト | 180k(0.2mm) | コート系で光沢と厚みのある用紙(コーティングあり) |
マットポスト | 180k(0.2mm) | マット系の厚みのある用紙(コーティングあり) |
高級感溢れる表紙「レザック」
【高級感を演出するレザック】
表紙をモノクロで印刷する場合に良く使われる「レザック」という用紙。レザー調の風合いを持ち、高級感を出すことが出来る用紙となっており、報告書印刷でよく使用される表紙用紙となっております。また、紙の厚みもあるので耐久性も優れています。テキストや問題集等にはあまり使用されませんが大学関係のレジュメ印刷などでは使用されている表紙の用紙になります。
作成後の納品について
テキストや問題集などの製本が完成したら商品のお渡しとなりますが、レスキュープリントでは冊子商品に関しては、基本的に「送料無料」で対応しております。
例えば・・・
「注文した冊子をセミナー会場に送ってほしい」
「作成した問題集を各校舎へ送ってほしい」
「100部のうち50部は○○へ、40部は〇〇へ、残りは自分へ送ってほしい」
そんなご要望にもお応えいたします。
沢山の冊子を持ってセミナー会場へ行くのも大変ですし、仕上がったテキストを仕分けして各箇所へ再度発送するのも手間がかかります。
ただし送料については1カ所1商品を無料とさせて頂き、2カ所以上への発送については送料が発生いたしますのでご了承ください。
学習塾様の事例
レスキュープリントを長くご利用頂いております「学修館」様。これまでに英語を楽しく学ぶための様々なアイデアが詰まったオリジナルテキストを数多く作成頂いております。
無線綴じという冊子の形式ではありますが横向きの短辺綴じで作成する事でページを開いた状態のまま多くのイラストを見る事が出来、お子様達も楽しそうに学んでいます。
この学修館様の事例のように読む人や受け取った人がどのように使うのか、というものをイメージすると作成するテキストや問題集の形が見えてくるかもしれません。
まとめ
オリジナルの問題集、テキスト、レジュメなど、自分の伝えたいことが分かりやすく、伝えやすい冊子を作成することは受講者様にとって非常に重要なポイントとなります。また、せっかく内容がしっかりしていても製本方法によって使用しにくくなってしまう事もあります。
無線綴じなのか中綴じなのか、カラーなのかモノクロなのか、A4サイズなのかB5サイズなのか、右綴じなのか左綴じなのか・・・
どんな時に、どのような目的で使用するものなのか、そんな事をイメージすると自然と作成する形が見えてきます。
もちろん不安を感じる部分や不明な点についてはお気軽にご相談下さい。いくつかのパターンで迷っている、という場合もお気軽に御見積依頼頂ければ無料で御見積を作成させて頂きます。
Profile:
坂下大輔
コピンピア一筋21年。会社随一のアイデアと閃きで、社内外に向けたいくつもの企画を成功に導き社長賞を何度も受賞。知識よりも感覚で仕事をするのが好きで、簡単なデザインならデザイナーに依頼せずに自分で作成してしまうことも。社員旅行では宴会ではしゃぎ過ぎる一面も持ちながら、息子の影響でお寺巡りにはまっている。日本酒が大好きなのに焼酎が飲めないという変わったお酒好き。