
冊子を作成する工程は様々な種類があり、用途に応じて加工の種類も変わってきます。
その加工の一つとして「見返し(みかえし)」という加工があります。
この加工は作成する冊子に高級感をプラスし、作成者のこだわりを付け加える事が出来るものになります。今回はその「見返し(みかえし)」についてのお話です。
冊子に高級感を持たせる見返し(みかえし)とは?
製本の工程の中での「見返し」とは冊子の表紙の内側と本文を繋ぐ紙の加工を指します。
見返しに使用する用紙に特に決まりはありませんが、一般的には本文の用紙よりも少し厚い紙を使用します。
主に上製本と呼ばれるハードカバーの製本に使用する加工となり、ハードカバータイプの冊子製本に関しては必須の加工となりますが、もちろんソフトカバー、いわゆる一般的な無線綴じ製本にも使用する事が出来る加工となります。
表紙の内側に貼る部分を「見返し」と呼ぶのに対し、表紙の内側に貼られていない部分の事を「見返しの遊び」と呼びます。
こちらの加工はもちろん裏表紙の部分にも行います。
見返しの意味合い・メリットは?
見返しは、その冊子の表紙を開いた時に最初に見える部分となります。表紙を開いていきなり本文がスタートする、というよりは本文への導入部分として趣を出すことが出来るパーツでもあるのです。
見返しを付ける事でのメリットは大きく分けて二つあります。
①冊子の耐久性を上げる
見返しを付ける事で表紙と本文のつなぎを強化する事が出来、尚且つ表紙の耐久性が上がる事になり、冊子全体の耐久性を上げる事が出来ます。
見返しは装飾の意味合いだけでなく、冊子印刷の強化にも一役買っているのです。
②高級感を持たせることが出来る
やはり見返しを作成する一番のメリットは「高級感」を冊子に持たせることが出来る、という部分が大きくなります。モノクロの冊子に色のついた用紙(色上質紙)や、特殊用紙を見返しとして使用する事で、シンプルなモノクロ冊子に、グッと高級感を出すことが出来ます。作品集や詩集、エッセイ集など、淡い色合いの見返しで、作り手のこだわりや、温かさ、柔らかさを冊子に持たせることが出来るのです。
見返し付きの上製本を作成する場合は
「記念誌や自分史、論文などちょっと高級感のある冊子にしたい」
「周年記念の社史を高級感ある冊子に仕上げたい」
「ずっと保管しておきたい」
このような製本をイメージした場合は「上製本(じょうせいほん)」がおススメです。
表紙が硬く耐久性に優れ、高級感がある冊子が上製本(じょうせいほん)です。 ハードカバー製本とも呼ばれ表紙は3mmほどの厚みがあり、一般的な無線綴じ製本などの製本は、上製本に対して「並製本」とも呼ばれます。
ハードカバーを用いた上製本の場合、厚みのある素材に表紙の素材を巻き込んで貼る事になりますので、見返しの部分が無いと折り返し部分が見えてしまう状態になります。
したがって上製本を作成する場合は見返しが必須となりますので、表紙の素材や本文用紙等を選んで頂く際に見返しの用紙についても必ず選ぶ必要があります。
上製本については下記のコラムで詳しく説明をしています。
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Profile:
坂下大輔
コピンピア一筋21年。会社随一のアイデアと閃きで、社内外に向けたいくつもの企画を成功に導き社長賞を何度も受賞。知識よりも感覚で仕事をするのが好きで、簡単なデザインならデザイナーに依頼せずに自分で作成してしまうことも。社員旅行では宴会ではしゃぎ過ぎる一面も持ちながら、息子の影響でFC岐阜とお寺巡りにはまっている。日本酒が大好きなのに焼酎が飲めないという変わったお酒好き。