
事業の報告書、調査報告書、年次報告書や決算報告書。報告書といっても様々な種類の報告書がありますが、共通しているのは「読んでもらうため」の冊子という事になります。
カタログやパンフレットの「魅せる」「見せる」という用途ではなく、これまで活動してきた記録やその概要、調査の結果や事業活動の収支など、手に取った方にしっかりと「読んでもらう」事を主な目的とした報告書は、読んでもらいやすくするための工夫も必要になります。
今回は「読んでもらいやすい」という部分に焦点を当てて、その報告書印刷に最適な用紙はどんな用紙かという事をお話させて頂きます。
最もメジャーな印刷用紙「上質紙」
報告書の印刷などで最も多く使用される用紙は「上質紙」という用紙です。
コピー用紙とは何が違うの?という声をよく聞きますが、上質紙はさらっとした手触りと白色度の高い用紙となっており、多くの書籍やテキスト等の本文として広く流通しています。コピー用紙のようなイメージですが、上質紙の原料は化学パルプ100%となっております。
コピー用紙は一般的に上質紙に対して「普通紙」と呼ばれます。
普通紙は、コピー機やプリンターなどで幅広く使われる用紙で、普段の生活の中で手にするプリントなどはこちらの用紙である事が多いでしょう。普通紙は資料や学校で配布するプリントなどに適している一方で、上質紙と比べると紙自体の耐久性は低く印刷の品質もそれほど高くありません。報告書などの冊子を作成する際には普通紙よりも上質紙が向いている理由の一つにもなります。
さらに上質紙はコート紙やマットコート紙のような「塗工紙」と呼ばれる用紙に使用されている塗工剤でコーティングされていないため、光の反射を抑え、目に優しい用紙という事も言えます。
また、上質紙は他の印刷用紙に比べると安価であるというメリットもあります。流通量が多い事から最も手に入りやすい用紙となりますので、上質紙は報告書やテキストなど、ページ数の多い印刷物に広く使用される用紙になっています。
また上質紙は塗工剤でコーティングされていない事から筆記性に優れた用紙という事も言えます。今回ご紹介させて頂いている「報告書」には何かを書き込む用途はほぼ無いと思いますが、テキストなどの冊子印刷ではそのメリットを十分に発揮する事が出来ます。
厚みとしては70kgが最も本文として使用される最も一般的な厚みとなります。もちろん厚みに関してはもっと厚い用紙を使用する事も可能ですが、本文用紙を厚くし過ぎると冊子が開きにくくなりますので本文用紙の厚みとしては90kgまでをおススメしています。
上質紙とは違った風合い「書籍用紙」
報告書や書籍の印刷用紙として、上質紙の他に「書籍用紙」というものがあります。
書籍用紙という名前ではなく代表的な書籍用紙として「クリームキンマリ」という用紙が挙げられます。
| ・書籍用紙の特徴 |
|---|
| さらっとした手触りでページをめくりやすい |
| 淡いクリーム調の色味の用紙が目に優しい |
| 落ち着いた印象で高級感が出せる |
| 塗工紙と比較するとカラーの発色は悪い |
| 黒の色が映え、モノクロ印刷に向いている |
特徴の部分でも述べたように書籍用紙と呼ばれる用紙は上質紙と比較すると全体的に淡く黄色がかった用紙となりますので、長時間見ていても白色度が低い事から目が疲れにくい、という特徴があります。長編の小説などの用紙で使用されているのも納得の用紙です。
また、高級感を出したい報告書、記念誌などの冊子など、特別感、高級感を出したい時に使用される用紙となります。
※書籍用紙を使用する場合の注意点
先にも述べたように書籍用紙と呼ばれる用紙は用紙自体に淡いクリーム調の色味がある為、写真やイラストなどのカラー印刷を行った場合、紙の色を拾ってしまう形になってしまうためおススメ出来ません。カラーページが入る場合には上質紙を選択すると良いでしょう。
高級感を出したい方向けの用紙、と言われると書籍用紙は非常に高級な用紙というイメージになってしまうかもしれません。一般的な上質紙と比較すると多少高くはなってしまいますが、コート紙、マットコート紙などの塗工紙と比較すると安価な用紙となります。
報告書印刷の用紙に関する良くある質問
Q1. 報告書印刷に最適な用紙はどれですか?
A. 報告書印刷に最適な用紙は、「上質紙」または「書籍用紙」が中心になります。上質紙は白色度が高く、文字がくっきりと読みやすいため、ビジネス文書・会議資料・プレゼン資料など「視認性」を重視する報告書に向いています。一方、書籍用紙は目に優しいナチュラルな色味で、長文を読む際の負担が少ないため、研究報告書・技術資料・マニュアルなど「読み続ける」用途に適しています。 また、印刷方式がオンデマンドの場合は、インクの乗りやすさや発色の安定性も重要で、上質紙はトナー定着が良く、細かい文字や図表も鮮明に再現できます。用途に応じて、読みやすさ・色味・紙厚・コストを総合的に判断することが、最適な用紙選びのポイントです。
Q2. 上質紙と書籍用紙の違いは何ですか?
A. 上質紙は白色度が高く、コピー用紙に近い質感で、ビジネス文書に最も広く使われる用紙です。インクの吸収が適度で、文字のにじみが少なく、図表やグラフもシャープに印刷できます。 一方、書籍用紙はクリーム色やナチュラルホワイトの柔らかい色味が特徴で、長時間読んでも目が疲れにくいというメリットがあります。書籍やマニュアル、研究報告書など「読み物系」の報告書に向いており、上質紙よりも落ち着いた印象を与えます。 どちらも報告書印刷に適していますが、「読みやすさ重視なら上質紙」「長文の読みやすさ・落ち着いた印象なら書籍用紙」という選び方が一般的です。
Q3. 報告書印刷では何kgの紙厚を選べば良いですか?
A. 一般的な報告書印刷では、上質紙 70kg〜90kgが最も多く選ばれます。 70kgは軽く扱いやすく、ページ数が多い資料でも厚みが出にくいため、コストを抑えたい場合に適しています。 90kgはしっかりとした厚みがあり、ページをめくったときの高級感や安定感が増すため、社外向けの報告書や提出用資料に向いています。 書籍用紙の場合は、72.5kg〜90kgが標準で、読みやすさと軽さのバランスが良いのが特徴です。 紙厚は印象を大きく左右するため、用途・予算・ページ数に合わせて選ぶことが重要です。
Q4. 報告書印刷をオンデマンド印刷で行うメリットは?
A. オンデマンド印刷は、少部数の報告書印刷に最適な方式で、必要な分だけ素早く印刷できるのが最大のメリットです。版を作らないため初期費用がかからず、1冊からでも低コストで印刷できます。また、修正が発生した場合もデータ差し替えのみで再印刷できるため、内容更新の多い報告書や定期的に改訂する資料に向いています。 さらに、オンデマンド印刷はトナーの定着が良く、文字や図表がくっきりと再現されるため、ビジネス用途の報告書に求められる「読みやすさ」「視認性」「正確な情報伝達」に優れています。
Q5. 報告書に写真や図表が多い場合、どの用紙が適していますか?
A. 写真や図表が多い報告書では、上質紙 90kgが最もバランスが良い選択です。白色度が高いため、色の再現性が安定し、グラフの色分けや写真の明暗が見やすくなります。 より鮮やかさを求める場合はコート紙も選択肢になりますが、報告書としては光沢が強く読みづらくなることがあるため、ビジネス用途では上質紙が一般的です。 図表中心の資料では、紙の白さ・厚み・インクの乗りが重要なポイントになります。
Q6. 報告書印刷で紙の色は白とクリームどちらが良いですか?
A. 白色の上質紙は、ビジネス文書として最も標準的で、文字がくっきりと読みやすいため、会議資料・提出書類・プレゼン資料に適しています。 クリーム色の書籍用紙は、長文を読む際の目の負担が少なく、落ち着いた印象を与えるため、研究報告書・技術資料・マニュアルなどに向いています。 「読みやすさ重視なら白」「読み続ける資料ならクリーム」という選び方が最も自然です。
Q7. 報告書印刷で両面印刷は問題ありませんか?
A. 上質紙70kg以上であれば、両面印刷でも裏写りはほとんど気になりません。ページ数が多い報告書では、両面印刷を活用することで厚みを抑え、持ち運びやすくなります。 ただし、写真が多い場合や濃いベタ塗りが多いデザインでは、90kg以上の紙厚を選ぶと安心です。 両面印刷はコスト削減にもつながるため、ビジネス用途では非常に一般的です。
Q8. 報告書印刷でおすすめの製本方法は?
A. ページ数が少ない(〜40P)報告書なら中綴じ製本、 ページ数が多い(40P〜200P)報告書なら無線綴じ製本が最適です。 中綴じは開きやすく読みやすいのが特徴で、会議資料やパンフレット型の報告書に向いています。 無線綴じは背がしっかりしており、冊子としての耐久性が高いため、提出用の正式な報告書や保存用資料に適しています。
Q9. 報告書印刷のデータ作成で注意すべき点は?
A. フォントの埋め込み、画像解像度(300dpi推奨)、塗り足し設定、PDF書き出し設定などが重要です。特に報告書は図表や細かい文字が多いため、解像度不足やフォント置き換えによる崩れが起こりやすく、印刷品質に直結します。 また、ページ番号・目次・見出しの階層など、読みやすさを左右する要素も丁寧に整えることで、完成度の高い報告書になります。
Q10. 報告書印刷を依頼する際、用紙選びで迷ったらどうすれば良いですか?
A. 用途・ページ数・読みやすさ・予算などを伝えることで、最適な用紙を提案してもらえます。特に「上質紙と書籍用紙のどちらが良いか」「紙厚は70kgか90kgか」などは、報告書の内容や目的によって最適解が変わるため、専門の印刷会社に相談するのが最も確実です。 サンプルを取り寄せて実際に触ってみると、仕上がりのイメージがより明確になります。
読み手に応じた用紙選びをしましょう
報告書の作成に関して、作成の規定がない限り「上質紙の方がいい」「書籍用紙の方がいい」といった決まりはありません。せっかく作成した報告書を、どのように見せたいか、という面で用紙は決まってきます。上記でご紹介させて頂いた用紙ではなく、マットコート紙やコート紙などで印刷をする報告書ももちろん多くあります。
・研究成果や論文をじっくりと読んでもらいたい。
・イラストやグラフ、写真を見てもらいながら活動報告を見て欲しい。
・表紙にもこだわって高級感のある冊子に仕上げたい。
報告書によって様々な種類や用途がある中で、それに応じた用紙の選択が必要になってきます。
高級感、という意味では表紙もハードカバーで作成する報告書もあります。
ハードカバー(上製本)での作成については下記のコラムで詳細に説明をしておりますので、ご検討中の方は併せてお読みください。
レスキュープリントでは店舗での打ち合わせも可能です
レスキュープリントは岐阜県(岐阜市)と愛知県(名古屋市・一宮市)で合計3店舗を展開しています。東海地区のお客様に関しては店頭にて直接スタッフとご相談、打ち合わせが可能です。最寄りの店舗へお電話頂き、ご来店頂く日時をお伝えいただければスタッフが対応いたします。

もちろん発送による全国配送の対応も可能です。発送については基本的にヤマト運輸様での発送対応となります。
このコラムを読んだ人はこんなコラムも見ています。


Profile:
坂下大輔
コピンピア一筋21年。会社随一のアイデアと閃きで、社内外に向けたいくつもの企画を成功に導き社長賞を何度も受賞。知識よりも感覚で仕事をするのが好きで、簡単なデザインならデザイナーに依頼せずに自分で作成してしまうことも。社員旅行では宴会ではしゃぎ過ぎる一面も持ちながら、息子の影響でFC岐阜とお寺巡りにはまっている。日本酒が大好きなのに焼酎が飲めないという変わったお酒好き。



