近年、デザイン経験がない方でも簡単にチラシや名刺、パンフレットなどを作成できる無料デザインツール「Canva(キャンバ)」の利用者が増えています。
豊富なテンプレートや直感的な操作性が魅力のCanvaは、個人での制作はもちろん、企業の販促物や学校・自治体の配布物など、さまざまな場面で活用されています。
その中でも最近増えているのが、Canvaを使った「冊子」の作成です。
会社案内、商品カタログ、イベントパンフレット、社内報、学校案内、会報誌など、複数ページにわたる印刷物をCanvaでデザインするケースが増えています。
しかし、画面上ではきれいに仕上がっていても、実際に印刷すると「文字が切れてしまった」「画像がぼやけてしまった」「ページ順がおかしい」「思った色と違う」といったトラブルが発生することがあります。
冊子は1枚もののチラシとは異なり、ページ数や綴じ方、データ作成方法など、印刷ならではの注意点があります。
そこで今回は、Canvaで冊子データを作成する方法から、印刷会社へ入稿する際に注意したいポイントまで詳しく解説します。
Canvaで作成したデザインをきれいな冊子に仕上げたい方は、ぜひ参考にしてください。
Canvaで冊子を作成する人が増えている理由
Canvaが多くの方に利用されている理由は、誰でも簡単に見栄えの良いデザインを作成できる点にあります。
これまでは様々な印刷物のデータを作成する際、専門的なデザインソフトである「illustrator(イラストレーター)やAdobe InDesign(インデザイン)」というものが使われてきました。ただ、これらのソフトは高機能である一方、操作を覚えるまでに時間がかかり、初心者の方にはハードルが高いという問題があります。
Canvaであれば、用意されたテンプレートを利用して写真や文章を変更するだけで、デザイン性の高い冊子を作成できます。
例えば以下のような冊子作成に活用されています。
| 会社案内パンフレット | 商品カタログ | サービス紹介冊子 |
| 店舗メニュー | イベント案内冊子 | 学校やサークルの広報誌 |
| 社内報 | 作品集やポートフォリオ | 記念誌 |
特に「デザインは自分で作りたいけれど、印刷会社に依頼できるデータの作り方が分からない」という方にとって、Canvaは非常に便利なツールです。
ただし、Canvaはあくまでデザイン作成ツールであり、印刷用データを作る際にはいくつか注意しなければならないポイントがあります。
Canvaで作成できる冊子の種類
Canvaでは、さまざまな種類の冊子デザインを作成できます。
代表的なものとしては以下のようなものがあります。
中綴じ冊子
中綴じ冊子とは、ページを重ねて中央部分をホチキスで留める製本方法です。
8ページや12ページ、16ページなど、比較的ページ数が少ない冊子に向いています。会社案内や商品パンフレット、イベントプログラムなどでよく利用されています。Canvaのテンプレートにも冊子向けのデザインが多数用意されているため、初めて冊子を作る方でも挑戦しやすい仕様です。
無線綴じ冊子
無線綴じ冊子とは、本文ページを糊で固め、表紙で包む製本方法です。
ページ数が多い冊子に適しており、カタログや冊子タイプの資料、マニュアルなどで使用されます。
Canvaでデザインする場合もページ数を多く設定できますが、印刷時には背幅(背表紙部分)の計算が必要になる場合があります。
パンフレット・小冊子
数ページ程度の簡易的な冊子やパンフレットもCanvaで作成できます。
例えば、会社紹介用のパンフレットや店舗案内などは、Canvaのテンプレートを活用すると短時間で制作できます。
ただし、冊子として印刷する場合は、単純にページを並べるだけではなく、印刷・製本を考慮したデータ作成が必要です。
Canvaで冊子データを作成する基本手順
ここからは、Canvaを使って冊子データを作成する基本的な流れを紹介します。

1.冊子のサイズを決める
まず重要なのが、冊子の仕上がりサイズを決めることです。
代表的な冊子サイズには、A4サイズ、A5サイズ、B5サイズ、正方形サイズ等がありますが、Canvaでは作成開始時にサイズを指定できますので、会社案内やパンフレット等、用途に応じたサイズを設定しましょう。すでに印刷するサイズが決まっている場合は、最初に仕上がりサイズを設定しておくことが大切です。途中でサイズ変更すると、画像や文章の配置が崩れる可能性があります。ここで注意したいのがCanvaの無料版ではデザイン作成の途中でサイズを変更する事が出来ないという点です。有料版と無料版の違いについては、下記に記載します。
2.テンプレートを選択する
Canvaには冊子やパンフレット向けのテンプレートが多数あります。
「冊子」「パンフレット」「カタログ」などのキーワードで検索すると、用途に合わせたデザインを探せます。
テンプレートをそのまま使用するだけでなく、写真やカラー、文字を変更することでオリジナルの冊子に仕上げることができます。
ただし、テンプレートを使用する場合でも、印刷時のサイズや余白は必ず確認しましょう。
デザインとしては問題なくても、印刷時に重要な文字が端に寄りすぎていると、裁断によって欠ける可能性があります。
3.ページを追加して内容を作成する
冊子は複数ページで構成されるため、必要なページ数を追加して作成します。
例えば会社案内の場合は、
「表紙→会社概要→事業内容→商品紹介→アクセス情報→裏表紙」といった流れで構成します。
また、中綴じ冊子の場合、ページ数の合計が4の倍数にならなくてはいけない事も覚えておきたいポイントです。
見開きを上手く活用したい場合には、ページ単位ではきれいに見えても、実際に冊子として開いた時に左右のデザインが合っていないケースもありますので、完成後の状態をイメージしながら作成することが大切です。
Canva無料版と有料版(Canva Pro)の違いとは?
Canvaには無料で利用できる「Canva Free」と、より多くの機能が使える有料プラン「Canva Pro」があります。
冊子やパンフレットのデザインは無料版でも作成できますが、より効率的に制作したい場合や、デザインの幅を広げたい場合は有料版の利用も選択肢になります。
もちろんCanva無料版でも冊子作成は可能
まず結論からいうと、Canva無料版でも冊子データの作成は可能です。
無料版でも以下のような基本的な機能を利用できます。
・冊子やパンフレットのテンプレート利用
・文字入力や編集
・画像やイラストの配置
・ページ追加
・PDF形式での保存
・基本的なデザイン編集
そのため、シンプルな会社案内や小規模なパンフレットなどであれば、無料版でも十分対応できます。
例えば、文章中心の冊子や、使用する写真・ロゴ素材をすでに用意している場合は、無料版でも問題なく制作できるケースが多いでしょう。
ただし、冊子のデザインにこだわりたい場合や、制作作業を効率化したい場合には、有料版ならではの便利な機能があります。
Canva Pro(有料版)で使える便利な機能
Canva Proでは、無料版にはない素材や編集機能を利用できます。冊子制作に役立つ主な機能を紹介します。
①豊富なテンプレートや素材が利用できる
Canva Proでは、無料版よりも多くのテンプレートや写真、イラスト素材を利用できます。会社案内や商品カタログなど、デザイン性を重視した冊子を作成する場合、素材の選択肢が多いことは大きなメリットです。
②背景削除機能が使える
Canva Proの代表的な機能のひとつが「背景リムーバ」です。写真の背景を自動で削除できるため、商品画像や人物写真を冊子デザインに自然になじませることができます。これまでデザイン専用ソフトでしか出来なかった作業を短時間で行う事が可能です。
③サイズ変更が簡単にできる
無料版では作成途中でのデザインサイズの変更は不可となっておりますが、Canva Proでは、デザインサイズを自動調整できる機能があります。
冊子制作では、作成途中でサイズを変更したくなり、
「A4で作ったけれど、持ち運びやすいA5サイズに変更したい」
「同じデザインで別サイズのパンフレットも作りたい」
という場合、無料版では一からデータを作り直す必要があります。
レスキュープリント110番では
「データはA4で作ってしまったけど、B5の冊子にしたい」などの要望にも柔軟に対応していますのでお気軽にご相談ください。
Canvaで冊子データを印刷用に仕上げるポイント
Canvaで冊子のデザインが完成したら、次に必要になるのが印刷会社へ入稿するためのデータ作成です。
画面上で確認するだけなら問題なく見えていても、印刷用データとして適切な状態になっていなければ、仕上がりに影響する可能性があります。
ここでは、Canvaで作成したデータを使用して冊子を印刷する際に確認しておきたいポイントを紹介します。

①PDF形式でデータを書き出す
印刷会社へ入稿する場合、一般的にはPDF形式のデータが使用されます。
Canvaからデータを保存する際は、以下の手順でPDFを書き出します。
- 画面右上の「共有」をクリック
- 「ダウンロード」を選択
- ファイルの種類でPDFを選択
- PDF(印刷)を選択
- ダウンロードする
Canvaには「PDF(標準)」と「PDF(印刷)」があります。
印刷会社へ入稿する場合は、基本的に「PDF(印刷)」を選択しましょう。
「PDF(印刷)」では、印刷に適した高品質なデータとして保存できます。
②塗り足し(ぬりたし)とトリムマークを設定する
冊子印刷で特に重要なのが「塗り足し」です。
塗り足しとは、仕上がりサイズよりも外側にはみ出して作成する余分なデザイン部分のことです。
印刷物は、印刷後に用紙を仕上がりサイズへ裁断します。
その際、わずかなズレが発生することがあります。
例えば、背景いっぱいに写真や色を配置したデザインの場合、塗り足しがないと裁断時に白い部分が出てしまう可能性があります。
きれいな仕上がりにするためには、仕上がり線より外側まで背景や画像を広げておく必要があります。
Canvaでは、以下の設定で塗り足しを確認できます。
- 上部メニューの「ファイル」を選択
- 「設定を表示」をクリック
- 「塗り足し領域を表示」をオンにする
表示されたガイドラインを参考に、背景や画像を端まで広げましょう。
また、文字やロゴなどの重要な要素は、仕上がり線ギリギリに配置しないことも重要です。
裁断ズレによって文字が欠けるリスクを避けるため、少し余裕を持った配置にしましょう。
印刷データでは「トリムマーク」と呼ばれる裁断位置を示すマークを付ける場合があります。
CanvaのPDF(印刷)設定では、トリムマークと塗り足しを追加する設定があります。
ネット印刷サービスを利用する場合は、入稿方法や推奨データ形式を事前に確認しておくと安心です。
不要な設定を追加すると、場合によってはデータ修正が必要になることもあります。
お気軽にご相談ください
「Canvaで作成したデザインを、実際の冊子として形にしたいけど、データは大丈夫かな・・・」
そんな不安がある時には、レスキュープリント110番にお気軽にご相談ください。
初めての冊子作成でも安心してご利用いただけるよう、入稿データの確認や印刷に関するサポートを行っています。
Canvaは誰でも簡単にデザインを作れる便利なツールですが、印刷物として完成させるには、専門的な知識が必要になる部分もあります。
レスキュープリント110番なら、お客様が作成したデザインを高品質な印刷物として仕上げるお手伝いが可能です。
冊子印刷をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
レスキュープリントでは店舗での打ち合わせも可能です
レスキュープリントは岐阜県(岐阜市)と愛知県(名古屋市・一宮市)で合計3店舗を展開しています。東海地区のお客様に関しては店頭にて直接スタッフとご相談、打ち合わせが可能です。最寄りの店舗へお電話頂き、ご来店頂く日時をお伝えいただければスタッフが対応いたします。

もちろん配送による全国対応も可能です。お客様のお手元への発送はもちろん、指定住所への発送も可能となります。
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Profile:
坂下大輔
コピンピア一筋21年。会社随一のアイデアと閃きで、社内外に向けたいくつもの企画を成功に導き社長賞を何度も受賞。知識よりも感覚で仕事をするのが好きで、簡単なデザインならデザイナーに依頼せずに自分で作成してしまうことも。社員旅行では宴会ではしゃぎ過ぎる一面も持ちながら、息子の影響でFC岐阜とお寺巡りにはまっている。日本酒が大好きなのに焼酎が飲めないという変わったお酒好き。
